究極の疑問である「オウンドメディアの費用対効果は?」について勝手に切り込んでみたいと思います。
広告であれば、支払った広告費用、獲得出来た数などによって費用対効果を計る事が出来ます。
ただ、オウンドメディアはいったいどうやって費用対効果を計ればいいのでしょうか。
1.数字で見るオウンドメディア
オウンドメディアの実例を探すとたいがい、ビッグなサイトが出てくるのですが今回は数千のアクセスから成長させた実例を紹介致します。
1-1.半年もたたずにアクセス60倍の事例
【サイト名】スマイルアカデミー
【ジャンル】マッチョ関連
【試作期間】4ヶ月
【PV】1700PV⇒12万PV!
【増加】
問合せ10~20件
採用5名
【収益】5万広告費
【目的】問い合わせ、人材募集
【内容】週に2~3本記事アップ目標
【URL】http://smile-make-smile.com/
【経緯】
毎日50PVしかないホームページでは意味がないと思い、オウンドメディア化を決意。最初は毎日3本の新記事を目標にしていたそうですが、現実は週に2~3本との事。
しかし、4ヶ月継続を行ったところPVも10万越え、問い合わせも10~20件/月、採用も優秀な人材を5名獲得出来たとの事です。
記事の内容はイベント紹介だけではなく、体作りの方法や求人応募のかけかた、など多岐に渡っています。
また自社オウンドメディアに広告掲載を行っているので広告収益5万/月も獲得しているのです。
未来を見据えたオウンドメディア構築
【サイト名】ベイクマガジン
【ジャンル】スイーツ
【試作期間】8ヶ月
【PV】7800PV⇒93,000PV!
【増加】取材、求人
【記事数】62記事
【目的】取材、人材募集
http://www.bake-jp.com/magazine/
焼き立てチーズタルトで大人気のベイクが作ったオウンドメディア「ベイクマガジン」
オウンドメディアを立ち上げた経緯としては「今後のベイクのブランディング」「お客様、スタッフとのコミュニケーション」など未来を見据えたうえで運営を開始したようです。
運営を始めて8ヶ月でPVも10倍以上になり、求人や取材の問い合わせを獲得するに至っているようです。
記事内容はスイーツ紹介記事を中心に社内事情なども記事的に紹介している為、内部の情報なども紹介しているので興味を惹く作りになっています。
2.二つの実績を見て
ざっくりとした実績となっていますがアクセス数であったり、試作期間を見ると大体のイメージが掴めるのではないでしょうか。公開されている情報を見ても順調に成功したオウンドメディアという印象を受けます。
共通しているのが二社とも自社内で運用を行っている点です。外部に委託する場合は委託費が発生してしまうので、社内に余裕があれば社内運用を考えるのも手です。そうする事で、社内にて知識、経験が溜まり細かな対応も行なえるでしょう。
2-1.外部からのアクションが生まれる
二つの実績からオウンドメディアによって得られる事象がわかります。
一つは問い合わせ(仕事、取材)を増やす事。これは、BtoBでもBtoCでも使われる一つの目標かと思われます。
この問い合わせに関しては、メディア化する事により多くのアクセスが集まりやすくなります。その為、自然とPV数、訪問者数も増加し、その流れで問い合わせ数も増加する事になります。
多くの人が自社が発信する情報に触れ、その情報を元に問合せたり、または友達、知り合いに共有し、さらなる共有を生み出す事になります。
2-2.求人の概念が変わる
もう一つは「人材募集」についてです。これは自社の情報を発信する事で会社に対してのファンが増える事になります。
ファンの心理としては「面白そうな会社」「働いてる人も楽しそう」「自分も働いてみたい」という流れで、会社に対してポジティブなイメージを持ち、応募を増やす事が可能になるのです。
それも、求人サイトから来るユーザーよりも企業に対する意欲、関心が高い為に優秀な人材を取り込むことが可能になると思われます。
また、採用コストもオウンドメディアで賄える為に全体的なコストダウンを行う事が出来るのです。
今までのイメージとしては他社のメディアに求人募集を出したり、問い合わせの広告を出していたのです。それを自分たちのメディアで募集などを行えるので、コスト的にも安く、質の高い人材、問い合わせを得る事に繋がるのです。
勿論、上記2社については成功した部類に入る為に全部が全部同じようなパフォーマンスを得られるとは限りません。
3.勿論、全てが成功するわけではない
オウンドメディアを構築した中には数百万円の費用をかけてオウンドメディアを構築したが何の効果も発揮できなかったという事も耳にします。
その失敗の原因としては下記のような事が挙げられるようです。
・方向性が定まっていない
→上からの命令で任され、なんとなく運用したら、結局アクセスも集まらず失敗
・記事の内容が売込みばかりになり人が集まらない
→売り込み色の強いメディアは見ていて楽しい物でしょうか?
・担当者の意欲が無い
→知識、経験が無いのは始めは誰でもそうです。しかし、意欲が無ければ新しい知識、技術を身につけアウトプットする事が出来ないでしょう。
失敗の原因は様々あります。しかし、忘れてはならないのは自分たちの手で「メディア」を作っているという事です。見る人に楽しさを与えたり、困っている人に情報を出したりする事でメディアとしての質が高まるのです。目的の無いメディアは誰が見ても面白いとは言えず、また見に来ようとは思わないのではないでしょうか。
4.オウンドメディアの費用対効果について考える
今回挙げた事例については、社内のリソースを使って運営を行っているようです。
また、他のオウンドメディアを見ても大体週に2~3本の記事のアップも目標にしている所が多いようです。
この程度の数であれば専属で人を用意する必要もなく、社内で担当を回しながら記事をアップする事で大きな負担になる事は無いのではないでしょうか。
4-1.得られる二つのキーワード
そう考えるとオウンドメディアで得られる「問合せ」「求人」の二つを考えるとコストパフォーマンス的にも優れたツールと言えるのではないでしょうか。もちろん、運営直後からメリットを享受は出来ませんが半年、1年などの単位で見ていくとコスト面よりもメリット面のほうが大きく目立つと考えられます。
他にも事例の中にあったスマイルアカデミーのように自社のオウンドメディア内で広告を掲載する事により「広告収入」も見込む事が出来ると考えられます。
5.数字に落としてシュミレーション
今回、調査した数字を勝手に参考にしてシュミレーションしてみました。
オウンドメディアにかかるコストと得られるメリットでの計算となりますが、あくまでもハマデジが勝手に想定したシュミレーションとなりますので、信憑性は大いに欠けますのでご参考までに。
5-1.運営のコスト
4ヶ月の運営で12万PV行った場合の計算となります。その為に多くの企業で目標にしている週3本の記事をアップした場合、人件費はいくらかかるのか?を導き出してみました。
1記事書くのに3時間かかるとして時給2,000円だとすると合計288,000円の人件費が発生します。
5-2.得られるもの
一部の調査したデータから導き出した数値になります。もし4ヶ月で上記の問合せ、求人を手に入れる事が出来た場合は安いと考えますか?それとも高いと考えますか?
ハマデジ的には非常に安いと考えられます。特に求人については一人を雇うにしても求人コストが大きくかかってしまう事は多くの方がご存知かと思われます。また、これだけの問い合わせを得るにしても広告費を考えると安いのではないでしょうか。
※あくまでも勝手な数値や独自の見解によるシュミレーションになりますので、結果は企業ごとに異なりますのでご注意下さい。
まとめ
オウンドメディアの活用により得られるメリットはとても大きいと言えます。ただ、その為にも知識、経験を学ぶ意欲が大切と感じられます。
広告を出すだけでは決して得られなかったユーザー、社員、顧客との繋がりを作れるのも大きなメリットです。
自らのメディアにアクセスを呼び込み、活用していく事こそ今の時代の流れなのです。