多くのエリア、人々に対して情報を発信する場合においてオウンドメディアは非常に有効的な手法になります。しかし、地域に限定された企業などにおいてオウンドメディアの活用方法はどういったものがあるのでしょうか?
例えば神奈川県にしかない企業なのに、オウンドメディアで全国に情報を発信しても無駄ではないのか…、全国に繋がりをもっても何のメリットも感じられない…、などの疑問があるかと思います。
そこで、今回は地方の中小企業がオウンドメディアを活用した方法をご紹介します。
店頭問合せ増加で実感!北海道の家具専門店
【メディア名】ホクレンホームセンター
【URL】http://www.kagu-hokuren.com/blog/
【業種】家具専門店
【店舗】北海道に一店舗
【通販】なし
こちらは北海道札幌市の家具専門店「ホクレンホームセンター」が運営するオウンドメディアです。
ホクレンホームセンターは通販サイトを運営したり、全国展開しているわけでもありません。北海道に一店舗しかない家具専門店なのです。多くの方が「一店舗しかなく、しかも通販もやっていないのにオウンドメディアをする必要はあるのか?」と疑問を持たれる事でしょう。
しかし、オウンドメディアは「全国」「EC」などのキーワードが無くとも活用できる方法なのです。
また家具はネット通販で販売している所も非常に多い商材です。しかし、ホクレンのサイトの記事を見ると「ホクレンでしか買えない」という訴求は行っていないのです。
例えば「育児に家具は関係あり? 小さな子どもにも安全なお部屋づくりを知ろう!」とう題の記事では年齢ごとの赤ちゃんのリスクを紹介しています。
育児に家具は関係あり? 小さな子どもにも安全なお部屋づくりを知ろう! | ホクレンホームセンター
ホクレンと関係のある商品としては下記が挙げらるようです。(実際にホクレンの商品を全て把握していないので想定になります)
・ベビーベッド
・柵
この二つかと思われます。ただ、この記事内で出てくる「ベビーベッド」「柵」について写真はあるのですが、商品ページへのリンクは無いのです。他にも「コンセントには100円ショップのグッズで安全策」などと、自社とは関係のない商品の紹介も行っているのです。
オウンドメディアを運営しようと考えている企業の多くでは「商品ページへのリンク」「他社商品は一切紹介しない」「商品の紹介中心」を考えてしまうでしょう。しかし商品の売り込み色を強くしすぎるとメディアとしての幅が制限してしまう可能性もあるのです。
自社製品のポジティブ紹介のみ…閲覧者としても面白いと言えるでしょうか?その記事を他の人にも共有したいと思わせる事が出来るでしょうか?
これらの事を考えるとホクレンの記事は非常に幅も広く、閲覧者が求めている情報を発信している理想的なオウンドメディアと言えます。
悩める消費者との繋がりを作る不動産会社
【メディア名】フォーシーズンプレス
【URL】http://press.4sre.co.jp/
【業種】不動産
【店舗】岡山県に一店舗
フォーシーズンズは倉敷市にある売買、賃貸を行っている不動産屋です。こちらの会社も全国展開を行っているわけでもありませんが、オウンドメディアを運営されています。
記事の内容を見ると、マイホームの選び方であったり、住宅ローン、不動産チラシの見方など不動産系で困っている方に対しての情報発信となっています。
勿論、全国への情報発信となりはするのですが、実際に岡山で不動産を探されている方なども「マイホームの選び方」「住宅ローンについて」などを検索される事は間違いありません。
こういった情報を発信している会社が近くにあればどうでしょうか?何も情報を発信していない会社よりも親近感も湧きますし、近くにあるから相談してみようとう自然な流れになるのではないでしょうか。
ましてや不動産という検討期間が長いものであるからこそ、ユーザーが悩んでいる情報を提供する事で安心感、信頼感を生み出し成約へと繋がっていく事が考えられます。
新聞にも取り上げられた!先進的な墓石店
【メディア名】マセキブログ
【URL】http://www.m-seki.jp/blog/
【業種】お墓
【店舗】静岡に二つの展示場
静岡にある墓石店です。マセキブログでは永代供養、エンディングノート、お寺など最近活発に情報が出されている終活について全般的に扱ってるメディアとなります。
その為、自分自身のお墓で悩んでいる方々から、親族が亡くなった方々など「お墓」を中心とした人々に対して情報を発信する事が出来ているのが特徴ではないでしょうか。
サイトを見ると2015年12月頃から取り組みを始めているようで、毎月30記事前後の投稿を行っております。
地道に情報を発信し続けたことにより、なんと新聞社からの取材が入り静岡新聞夕刊の一面に取り上げられるという実績まで残しているのです。
オウンドメディアを運営する事により、他メディアなどから取材申し込みが入ったり、取り上げられたりする事は非常に多いのです。
まとめ
オウンドメディアは「地方」「限られた商圏」でも、その力を発揮する事が出来るのです。実質、ホームページでさえ同じ条件で運営されている方々が多いはずです。
同業種が多く、差別化を図る為にもオウンドメディアを利用する事でファンの囲い込みであったり、新しい繋がりを生み出す事が出来るのです。
また、自社オウンドメディア経由からの問い合わせや、求人もそうですがマセキブログのように新聞社からの取材を受ける事も大いにありうるのです。もし、その価値をお金で買おうとすると数百万の出費となるでしょう。
「地方だから」「商圏狭いから」とあきらめている方がもしいれば、迷わずオウンドメディア構築を行うべきなのです。